お手紙を下さった八十四才のお客様へ

はじめまして
この度は、テレビ放送早々にこのようなお手紙を頂戴しました事、
心よりお礼を申し上げます。大変嬉しくありがたく拝読させて頂き
ました。是非お返事をお届けしたいと思いましたが、ご連絡先が
一切書かれていないことに気づきました。きっとお気遣いは無用と
いうメッセージが隠されているのだと思いましたが、何かお伝えせず
にはいられない思いがございまして、この「お客様の声」に無許可で
大変失礼かと思いましたが、掲載をさせて頂くことを決めました。
どうかお許し下さいませ。
八十四才のお客様のような、お一人お一人のお客様のお支えを頂き
まして、今現在もなんとか続けさせて頂いております。
長年のご愛顧に感謝するとともに、造り手にとりましては、このような
お話しをお聞きすると、励みになりもったいなくありがたい限りでございます。
この時代、後世にこの蔵と技と味を伝えていくのは、簡単ではないと
思っております。しかしながら、弊社社長中居真和も私くしも精進して
まいりますので、どうかこれからも丸中醤油をよろしくお願い申し上げ
ます。寒さ厳しき折、お身体にご自愛されまして、よろしければ暖かく
なりましたら蔵元をお訪ね下さいます事を願っております。
私くしもあなた様のお幸せを心よりお祈り申し上げます。
素敵な心温まるお手紙をありがとうございました。

丸中醤油　岡部敦子